電離水素の赤い光で輝く星雲

久しぶりの投稿です。
写真は夏の代表的な星座の「はくちょう座」と「いて座」にある散光星雲で、
それぞれ「北アメリカ星雲」、「干潟星雲&三裂星雲」と言うニックネームが
ついています。
「北アメリカ星雲」は本当に北アメリカ大陸の様な形をしていますね。
これらは何れも、電離した水素に再び電子が捕えられる際に発するHα線という
赤い光で輝いているのが特徴です。
通常のデジタルカメラでは、この赤い光の感度が低く、良く写りませんが、
最近科学館で導入した天体用カメラは、この写真の様に赤く輝く星雲の姿を
見事に浮かび上がらせてくれました。
北アメリカ星雲s

M8-20s

三日月と木星・土星の接近

2020年12月17日の夕方、三日月と木星・土星の接近が見られました。
20201217月木星土星
この写真の見どころは次の3つです。
①三日月なのに丸く見え、これを地球照(ちきゅうしょう)と言い、
地球で反射された太陽の光に月の欠けている部分が照らされ、
うっすらと見えています。
②この日、木星と土星が、ほぼ月の直径の距離まで近づいて見えましたが、
21日には月の1/5の距離まで近づきます。
③木星本体の周りに小さな星が4個見えていますが、これは木星の衛星で、
4個まとめてガリレオ衛星と呼ばれています。

12月21日には、月は離れてしまいますが、木星と土星は更に近付き、
月の直径の1/5程まで接近します。ぱっと見では一つの星に見えるかも!
勿論これは、実際に木星と土星の距離が近付く訳ではなく、地球から
見てほぼ同じ方向に2惑星が並ぶ為に近付いて見えるのです。
木星が-2等星、土星が0等星として、ひとつに見えると-2.16等星の
明るさになりますが、肉眼ではその差は分からないと思います。

12月5日からプラネタリウム新番組

12月~2月はプラネタリウム冬番組投影期間です。
今回は12月5日から2番組を投影する予定でしたが、プラネタリウムに
トラブルが発生、残念ながらまずは1番組でスタートします。
番組製作そのものは、スタッフが頑張って間に合わせたのですが、
ハード的なトラブルにより2番組の切り替えに支障が発生しました。
12月第2週末の2番組投影を目指します。
プラネ2020冬

まずは夏に投影し人気だった「忍たま乱太郎の宇宙大冒険
withコズミックフロント☆NEXTブラックホールで危機一髪!?の段~」を
「冬の星空解説」付きでスタートです。
上の「だるまが、星と宇宙のクイズ」の投影時間も「忍たま乱太郎の宇宙大冒険~」を投影します。

大きな太陽黒点が出ています。

太陽の表面には黒点・・・その名の通り黒い点が現れる事があり、
活動が活発だと沢山あらわれます。
太陽の活動はおよそ11年の周期で活発になったり弱まったりする
と言われていて、最近では2019年12月が極小だった様で、これを
境に第25太陽活動周期に入ったと言われています。
ここしばらく、ほとんど黒点の見られない期間が続いていましたが
この肉眼でも見える位の大きな黒点が現れた事か、太陽活動が活発
になって来た証拠なのでしょうか。
継続して観察して行きたいと思います。

太陽_20201201s

太陽黒点_20201201Trim
黒点と言っても全体が真っ黒ではなく、周囲がうす暗くなっていて、
この部分は「半暗部」と呼ばれています。
もっとも黒点とは言っても、周囲の光球の温度6000度に対して4000度と
低い為に黒く写っているだけです。因みに半暗部は5500度です。

火星の細かい模様が良く写りました。

2020-10-17reg2proc3 (1)

10月6日に地球最接近を終えた火星ですが、11月中は
まだ観察できます。
写真は10月17日に撮影したものですが、気流が安定して
いたので、火星表面の細かい模様が写りました。ただし肉眼
ではなかなかここまでは見えません。
天体用カメラで動画撮影し、その中から選び出した数千コマ
の画像をパソコンで合成し、さらに模様を見やすくしたもの
がこの画像です。上の白く見えるのが南極冠で、二酸化炭素
や水が凍ったものです。火星にも季節があり、今は夏の終り
頃で、南極冠は溶けて小さくなっています。中央やや下に
見えるのが子午線湾と呼ばれる火星の名所で経度が0度です。
また、別名「アリンの爪」と呼ばれ、そう言われると二本の
爪の様に見えますね。

10月13日 火星観望会開催しました。

火星観望会20201013モザイク
昨夜10月13日、火星観望会を八戸市役所前広場
で開催、100名を越える多くの方に火星や木星、
土星をご覧頂きました。
去る10・11日とも中止になり残念でしたが、
今回は開催出来てホッとしています。
尚、本日14日は観望会はありませんので、
お間違えの無い様お願い致します。

10月13日or14日 火星観望会開催

10月10日と11日に予定していた火星観望会が、悪天候の為、
両日とも中止となりました。
そこで代替として、急遽10月13日または14日の晴れた日に
開催する事になりました。
場所が八戸市役所前広場になります。お間違えの無い様
お願い致します。

日時:10月13日または14日の晴れた何れかの日
      18時00分~22時00分(天候による)
場所:八戸市役所前広場(駐車場なし)
観望対象:火星をメインに木星・土星 その他
参加無料、出入り自由
コロナ対策としましてマスク着用・手指消毒(現地に用意)に
ご協力下さい。
また、底に穴を開けサランラップを張った紙コップを配布し、
接眼レンズに被せて望遠鏡を覗いて頂きます。
今回は市内の天文愛好家と児童科学館が協力し開催致します。
天候により、開催か延期または中止は、当日17時までに
科学館ホームページ及び当ブログで案内致します。
17時までは電話(科学館0178-45-8131)で問い合わせ可能です。